「美味しいげんまい」の開発
健康志向の大きな流れの中で、「玄米」は、体に良いことは理解されていましたが、「炊飯の手間」「食味の悪さ」「冷めたときの食べにくさ」「にぎり加工のしにくさ」などの難点により、常食としての普及度は高いとは言えませんでした。
当社は、白米の乾式無洗米加工機の開発・販売に実績があり、その技術をさらに進め、「玄米」のボソボソの原因「ロウ層」だけを取り除いた、無洗玄米「美味しいげんまい」の開発に成功しました。その特徴は以下の通りです。
炊飯が簡便
白米と同じように炊ける無洗玄米です。
食味が良く、栄養成分そのまま
玄米のロウ層だけを取り除いたため、玄米の栄養成分を残したまま、ボソボソ感がなく食べられます(食べやすく、うまみを感じる)。
冷めてもおいしい
玄米のロウ層だけをを取り除いたため、冷めても、硬くならずに、おいしく食べられます。したがって、お弁当、おむすび、いなりずし、混ぜご飯などの幅広い用途に使うことができます。
にぎり(機械)加工が容易
玄米のロウ層だけを取り除いたため、適度なねばりを持ち、おむすび、寿司などがにぎりやすくなりました。 (にぎりロボットなどの使用ができ、機械加工がしやすくなりました)
発想を変えて、独自の製品へ。
吸水の悪さと、雑味の原因「保護層(ロウ層)」を取り去り、美味しさを追求しました。
「玄米」には、表面に「ロウ層」というワックス層があります。これは、水分や温度変化から中身を守るための保護層です。これが残っていると水の浸透が低く、炊飯しにくくなります。
そこで、水の浸透性を高めるために「ロウ層」を取り除こうとしますが、従来の加工方法では、どうしても表面を均一に削ることがむずかしくなります。 ロウ層が残ったままで糠層の一部まで削り、水の浸透性を向上させたり、また、気圧変化(超高圧製法)による加工法でも同様に、ロウ層が残ってしまいます。 したがって、従来技術でも炊飯は可能でしたが、炊飯しても硬く・ボソボソしてしまうのが現状でした。
おいしくない原因を取り去る
当社の技術(特許第3379012号)は、「玄米」を回転させながら、表面を軽い力で切削するので、ロウ層だけをカットすることが可能になりました。
大工さんが、カンナで薄〜く柱の表面を削るのと良くにています
。つまり「おいしくない原因を取り去る」という発想で製品化したため、炊飯しやすく、かつボソボソ感がない「玄米」に仕上がりました。
さらに、冷めても硬くならず、ボソボソしないため、従来敬遠されていた「おむすび」「いなりずし」「すし」「弁当」などの用途が広がりました。
また加工が難しかった「寿司ロボット」「包あん機」などでの機械加工を可能にし、新しい加工食品の「玄米」メニューを可能にしています。この特性により「新たなマーケット」が期待されています。